初恋を君に


Blu-rayを見ながら、
どうでも良い話しをしたり
くみちゃんの歌劇団への熱い気持ちなどを聞いていたらいつの間にかウトウトしてしまい、目が覚めたらすっかり朝だった。

リビングに敷布団や毛布が出ているのは
きっとさやかがやってくれたのだろう。

勝手知ったる我が家だ。
寝室から引っ張り出したに違いない。

まだぐっすり眠っている2人を横目に
冷蔵庫からミネラルウォーターを
取り出し一口飲んだ。


そうだ。
2人が起きたらこの間行ったカフェへ
ブランチしに行こう!!


テーブルの上を片付け始めると2人が
ほぼ同時に目を覚ました。


「おはよー。起こしちゃった?」

寝起きのいいさやかは、
ひとつのびをして、大丈夫よ おはよ。と答えたが、くみちゃんはそうは行かないようだ。

体は起き上がっているが、
頭はまだ寝ているようで ぼーっとしている。


「ねぇ。文。昨日聞き忘れたんだけど、もしも上条が本気で文のこと想っていたら…文はどうするの?」


「なんで、そんな事聞くの?有り得ない…」


「だからもしもの仮定の話よ。」


そう言いながら、さやかは立ち上がり
片付けを手伝い始める。


もしもの仮定の話かぁ…
想像しようとしてもなかなか出来ず
思わず、うーん。と唸ってしまう。


「…今はちょっと無理かな。上条がどうのこうのというより恋愛そのものが…って感じかな。」


「そう。そうよね。ちょっと昨日は私達も言い過ぎたわ。でも…」


「わかってるって私を思ってでしょう?」


さやかがぎゅっとハグしてきた。
この子は意外にもハグが好きでよくしてくる。


「ずるいですー!私も〜」


寝惚けているのか本気なのか分からないがくみちゃんも混ざってきた。


「私、文には絶対に幸せになってほしいから。」


「私もです!!!」


なんだか照れくさい。
でも嬉しい。


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