初恋を君に
ひと通り試して、
買い足すものをなんとなく決めた時に
くみちゃんがここぞとばかりに
車の中で話していた話題を切り出した。
「で…何があったんですか?」
紅茶のカップを持ちながら、
うーん。と唸る。
「金曜日、上条さんとデートって言ってましたよね?」
ゴホッ…紅茶でむせてしまった。
デートって!
デートじゃなかったはずなんだけど…
「いや…ご飯食べに行っただけだよ。」
「本当にそれだけですか〜?」
そう聞かれ思わず、
家まで送って貰って起きた出来事を思い出し、顔が熱くなる。
「文さ〜ん。絶対何かありましたね〜」
「うっ…うーん。」
結局、くみちゃんにしつこく聞かれ
昨日の事を話してしまった。
「かっ上条さん。やりますねっ!
やっぱり文さんの事、特別なのは間違いないですね!!で…実際のところ本当はどうなんですか?文さんは!」
くみちゃんがすごい勢いで聞いてきた。
「うっ…どうだろうね…」
「文さーん!!」
実際の所は、自分がどう思っているのか本当に分からないのだ。
だってついこの間、恋人と別れたばかりなのに次に行くには早すぎる気がして
なんだか罪悪感を感じてしまう。
もしかして元カレの事は、
本当は好きじゃなかったのではないか?
そうだとしたら、
今、感じている気持ちも勘違いなんじゃないか?
そう思えてならないのだ。
その気持ちをそのまま、
くみちゃんに話していた。
「うーん。でも恋愛って唐突じゃないですか…ほらよく『恋はするものじゃなく堕ちるもの』とかいいますし、思ったままでいいと思いますけどね〜。
ただ歳を重ねて経験を積んでいくと、
怖くなることもありますよね。」
おや?珍しい…
今までのくみちゃんの恋愛スタイルは
押してダメなら押し倒せ!
みたいな感じだったので弱気発言が
あったのが気になる。