初恋を君に


「…み。文。」


肩を揺すられて目が覚める。


「うっ…うーん。あれ…?寝てた?」


時間を見るとすでに2時を指している。
どうやら2時間程寝ていたようだ。


「ベッド行こう。」


上条はテレビを消しながら立ち上がり、
私の手を取った。寝ぼけながら私も立ち上がる。このままベッドに潜り込んで
眠ってしまおう。


しかし、それは甘い考えであった事に
すぐに気付かされた。


寝室に入ると抱き寄せられ、
上条はアゴに指をかけた。


「お互い仮眠とったからね。」


ニヤリと笑い、顔が近づく。
うっ…これはまずいぞ。
と思った瞬間、上条の唇が重なり熱い舌が入ってきた。


先程まであった眠気がどこかに行って
しまい身体の奥が疼く。
膝から力が抜けそうになるのを必死に堪える。唇が離れるとちょうど後ろにあったベッドにストンと腰を下ろした。
するとゆっくり肩を押されベッドに優しく押し倒された。


「その煽る顔…」


「うっ…そんな顔してない。」


「してる。ずるいよ。その顔…」


耳にキスをしながら、
俺、その顔にもやられてる。と囁き
眠れぬ熱い夜が始まった。





そろそろ起きないと…
そんな事を思いながら眠っていた意識をゆっくり覚醒させ目を開く。


「おはよ。って言ってももう11時過ぎだけどね。やっぱり朝ご飯は食べられなかったな〜」


肘をつき微笑みながら、
こちらを見る上条が目の前にいた。


「昨日も可愛かった。また無理させてごめん。」


上条は髪をすきながら、
熱っぽい瞳でこちらを見つめていた。
一気に目が覚めた私はとりあえず…



「おっ…お腹空いたね。ご飯作ろうかっ。」


「ふっ…そうだな。」


昨日は沢山動いたからなっと囁き、
頬にキスを落とした。

顔が熱くなる。

本当に甘い男。

起き上がろうとしたが、
毛布の中の自分は何も身につけてないことに気づいた。
ベッドの横に下着やニットワンピが落ちているのが見える。


「…ねぇ。ちょっと反対向いてて。着替えるから…」



「なんだよ。昨日もその前も散々見てるのに今更?」



「うっ…そうだけど。恥ずかしいの!」


可笑しそうに笑う上条は、ハイハイ。と言いながら背を向けてくれた。

とりあえず、手早く下着とニットワンピを身につける。

シャワー浴びたいけど、どうしよう。
上条もお腹空いてるよね…
そんな事を考えていると上条に
呼ばれ振り向いた。


「ご飯はゆっくりでいいからシャワー浴びてくれば?」


「…でもお腹空いてない?」


おいで、と手招きするので近寄ると
腕を取られ引き寄せられた。


「大丈夫だよ。俺は悪いけど文がご飯作ってくれてる間にシャワー貸してもらうから先にさっぱりしてこいよ。」


そう言いながら、
私の耳を優しく撫で額にキスを落としてくる。腰にまわした手もなかなか解いてくれそうにない。


「…言ってる事とやってる事違う。」


「…確かに。でも離したくないんだもん。」


「なっ何それ。子供か!」


そう言うとぐっと腕に力を込め、
上条から離れベッドから降りる。


名残惜しそうにこちらを見る上条に
わざと冷たく、じゃあお先。
と言って部屋を出た。


全く甘い男モードになるとなかなか離れてくれないんだから…


そんな事を考えながら、
バスルームに向った。
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