初恋を君に
お昼ご飯作って食べたら、
上条は家に帰るのだろうか?
シャワーを浴びながらそんな事を考えていた。まぁ明日は仕事だし帰らないわけないか…
この2日間が濃すぎた。
バスルームを出てキッチン向かう。
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して一口飲む。
さてお昼ご飯を作りますか。
タオルで髪の毛を包みターバンにする。
ご飯のスイッチはシャワーを浴びる前に
入れておいたし、あとは鮭を焼いておひたしでも作ろうかな…
「こら〜髪の毛、乾かさないと風邪引くぞ!」
タオルターバンをしている私を見て
笑いながら言う。
「ご飯作ったら乾かすわよ〜。」
「全く。シャワーから出たら乾かしてやるよ。あっそうだ。今着てる服置いていっていい?」
「えっ?うん…」
「替えの服は持って来たし。じゃあシャワー借りるぞ〜」
そう言ってバスルームに向う上条を
見送った。
置いていくという事は、
また来るということだろうか。
まるで…
あぁ!忘れてたのに…
とりあえず、ご飯!ご飯!!
ほうれん草を茹でておひたしを作る。
砂抜きしてあるシジミでお味噌汁を作り
お漬物を小鉢に移す。
あとは鮭を焼いてご飯が炊ければ…
「シャワーありがとう。髪の毛乾かすぞ〜。」
洗面台にあったドライヤーを手に
上条がバスルームに戻ってきた。
「タイミングいいわね。べつに乾かさなくても…」
「ほらいいから。」
上条はソファに座り準備万端。
早く早く。と嬉しそうだ。
渋々、上条の元へ向かい床に座った。
手ぐしを通してからドライヤーを
当ててくれた。
暖かくて気持ちいい。
それにしても手馴れてるなぁ。
もしかしていつもやってるのかしら…
「他の女の子の髪の毛もいつも乾かしてるの?」
思わず出た言葉にハッとして、
しまったと眉間にシワをよせた。
「文?なんか言った?」
どうやらドライヤーの音で何も聞こえなかったようだ。
「暖かくて気持ちいいって言ったの〜」
「ははっそうか。」
優しいのか甘いのか分からないが、
何だか楽しそうにしているので
まぁいいかっという気持ちになった。