初恋を君に
夕ご飯は?と言う問いに
かなり迷ってから、上条は
帰りたくなくなるから食べない。
と言い沢山のキスを落として名残惜しそうに帰っていった。
甘い甘い週末が終わり、
日常が戻ってきた。
同じ建物にいても階が違うので
なかなか会社で会うことはない。
しかも水曜日に控えた月初の会議で
どこの課もバタバタもしていた。
普段は社食のくみちゃんも
この週だけは、おにぎりやサンドイッチを持参していたので二人とも
オフィスでお昼を取っていた。
そして水曜日…
2階の会議室では午前中から
役職者が会議している。
と言っても、我社の会議は
堅苦しい感じはなく、時折笑い声が
聞こえるほど和やかだ。
これも社長の方針だ。
会議の準備で後回しにした業務を、
進めるためにこの日もオフィスで
ランチを食べていた。
「くみちゃん業務どう?」
「う〜ん。まぁまぁです。目処はつきました。」
「あははっ。私もそんな感じ。」
恐らく今日から1時間ぐらい毎日残業すれば今週は乗り切れそうだ。
くみちゃんもそうだろう。
「文さーん。金曜日ご飯いきましょう。がっつりお肉!!」
「そーだね。お肉食べて体力回復させないとね。」
「やったー!お店決めときます!さやかさんも誘ってみますね!」
「よろしく〜。楽しみだね。」
ふと上条の事が頭をよぎったが、
特に約束もしていないし大丈夫でしょう…って何が大丈夫なのよ。
思わず、ため息をついた。
おっと、すぐ近くにくみちゃんが座っていたの一瞬忘れてた。
そちらを見ると、くみちゃんもくみちゃんでスマホを見ながら困惑顏だ。
「くみちゃん?どうかした?」
「うーん。ちょっと…。」
…もしかして気になる彼?
そんな気がして黙っていると、
くみちゃんがスマホを置いた。
「なんか…よく、わかりません。」
「えっ?何が?どうしたの?」
なんだか少しうな垂れたくみちゃんが
ポツリポツリと話してくれた。
やはり気になる彼からで近くまで来ているから、ランチを一緒にどうかというメールだったらしい。
「近くに来るのは分かっていましたが…ちょっと気持ちの整理をしたかったので連絡とか全然してなかったんです。…だから不意打ちと言うより初めてなんですよ。向こうから連絡なんて…。」
「そっかぁ…」