彼女のことは俺が守る【完全版】
 でも、これってどのくらいの値段なのだろう?派手でもないから、結婚式には着けて行けるとは思う。でも、失くしたりとか壊したりすると怖いので綺麗だとは思いつつも怖くて借りられそうもない。


「本物なら怖いです」


「怖くないわ。やっぱりこれがいいかな」


 真珠よりもやはりダイヤを雅さんは選び、私の首にゆっくりと掛けた。ライトの光を浴びて、キラキラ輝くネックレスを見ながら、身体が固まる。どうしたらいいのだろう。そして、その箱の中にあるダイヤのイヤリングも付けると満足そうに頷いた。


「里桜ちゃん。そんなに怖がらなくていいから。だって篠崎くんが一緒にいるのでしょ。だから、何も心配する必要ないわ。さあ、篠崎くんの驚く顔を見に行きましょ。きっとあまりに里桜ちゃんが可愛いから篠崎くんは動揺するかもしれないわ。あの冷静沈着な篠崎くんの表情が楽しみよ」


 雅さんはそういうと、躊躇する私をよそに部屋のドアを一気に開け放ったのだった。ドアが開いたと同時にリビングで話していた高取さんと海斗さんの会話が止まる。そして、私に視線が注がれるのを感じた。海斗さんは私の姿を見て一瞬目を見開いたかのように見えたけど、いつも通りに表情を崩さない。


「里桜さん。とっても綺麗です」


 そう言ってくれたのは海斗さんではなく高取さんだった。海斗さんがどう思うのか知りたいと思ったけど、何も言ってくれない。綺麗な人を見慣れているのだから私が少しくらい綺麗にして貰ったからと言って何もないのだろう。
< 130 / 188 >

この作品をシェア

pagetop