そんな結婚、あるワケないじゃん！

顔に似合わず言葉が悪くて俺様だけど、きっとそんなところも近頃の女子のツボにはハマるはず。

そんな羽田が彼氏で良かった筈なのに、どうして他の人を好きになったりしたのかな？


（あの人が元カノならどんなイイ男が言い寄ってきても頷けるけど……）


パチッと見開かれた眼差しには力があった。
私とは違う声のトーンで、「洋平君」と呼んでいた。



洋平君、洋平君……



（何よ。羽田は羽田じゃん……！）


ムッとしてくるのに、心の中は暗く落ち込んでく。


私の前で、羽田を名前で呼ばないで。
今は私が奴の彼女なんだよ⁉︎


貴女は他の人を選んだんでしょ⁉︎
だったら他を見ないでーーーー！！



やっと初めて好きだと思えた人なの。

私にとって羽田は、最初で最後の人なの。


なのに急に現れたりしないで。

私たちの周りをウロつかないで。


奪ったらやだ……！


私の大事な人を……！