変わらぬ愛なんて、あり得ない!【甘い香りに誘われてⅡ】spin off
不意に、グイッと腕を引かれ、駿の胸にダイブする。

「……っ!」


ドキドキドキ…


「このまま…少しだけ」

頭の上から、駿の掠れた声…

背中に回った駿の手の温もりを感じながら、懐かしい匂いに時間が止まる。

抱きしめていた腕が緩み、頬を両手で包まれる。
まるで愛おしい者を見るような、優しい目が私を見つめていた。

どうしたんだろう。こんな事は、再会してからは初めてで、駿の心が読めない。

「美咲には、もう俺は必要ないのか?」

「……?」

「ずっと、美咲の事を大切にしたいと思っている」

はっ?何を言ってるの…






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