変わらぬ愛なんて、あり得ない!【甘い香りに誘われてⅡ】spin off
「あー、いちいち断わらなくてもいいよ。適当に使ってくれれば」

「はーーい」

洗面所の方から聞こえる、間延びした返事をききながら、あいつ…肌、綺麗だなと思った。



ピロローン♪

ご飯が炊けた。

美咲が顔を洗ってる間に、朝食を盛り付ける。
といっても、たいそうな朝食ではない。

ほうれん草の卵とじ、エノキと茄子など野菜たっぷり味噌汁、市販の魚の甘露煮を並べた。

温かい煎茶を用意した。夏でも、身体は冷やさない方がいいから。

出来た料理を並べながら、美咲の茶碗と湯呑み、それと箸も揃えようと気付く。

並べ終えたところに、美咲が戻って来た。

「わあ、美味しそう。凄い!みんな矢野さんが作ってくれたんですね」

「「いただきます!」」

味噌汁をすする。

「合わせ味噌だけど、良かった?白味噌が好きとかある?」

「ううん。この味噌汁、美味しいです」

味の好みが同じ事にホッとする。



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