年の差恋愛
…パソコン操作に手間取っていた亜美は、健斗に教えてもらいなんとか仕事を進めていた。

市来部長に言われた仕事と並行して、先輩に頼まれた仕事の二つを同時に進めなければならず、亜美はとにかく仕事に集中するしかなかった。

…先輩からの仕事は、定時前に終わらせられたが、市来部長に頼まれた資料が膨大で、定時を過ぎても、終わらない。

…今日も残業決定だ。

なんで、自分はこんなに仕事が遅いんだろうと、自分に呆れながら、なんとか仕事を進めていく。

「…またお前だけ残業か?」
「…市来部長…すみません」

謝る事しか出来ない亜美は、今まさに、パソコン操作にまた、手間取っていた。

それに気づいた市来部長は、亜美の後ろから、片手をデスクにつけ、もう片方の手で、マウスを動かしたり、キーボードを叩きながら、亜美に一つ一つ丁寧に説明する。

亜美も真剣に説明を聞いているのだが、今置かれている状況に、ドキドキしてしまっていた。

…無理もない。後ろから抱き締められるような体勢なのだから。

…お前みたいなお子様に興味はない。と、言われている。…それはわかっていても、いくら鬼上司でも、イケメンに変わりはないのだ。ドキドキするなという方が無理なのだ。
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