百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜
な…何これ………
体が……動かな………
「おい。」
!
その時、私の肩を誰かが掴んだ。
そして、ぐい、と引き寄せられる。
だ……誰………?
後ろを振り返ると、
そこには九条 遥がいた。
そして九条は、何も言えずにいた私をちら、と見て
目の前の男性に向かって口を開く。
「こいつには手ぇ出すな………。」
聞いたこともない低い声に、私は、びく、と背筋を震わせる。
九条は、鋭い視線で男性を睨みつけた。
「九条………?」
私が小さく彼の名前を呼ぶと、目の前の男性が、ふっ、と笑った。
「あぁ、遥君の知り合いでしたか……。
大丈夫ですよ。取って食ったりしませんから……。」