百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜
私の言葉に、九条は眉を寄せて、答えない。
そして、九条は小さくため息をつくと、
私の手を引いて再び路地を歩き出した。
……本心が読めない…。
九条は…さっき私を助けてくれたの…?
私は、九条の背中を見ながら再び尋ねる。
「ねぇ、どうしてさっきの人、私の名前知ってたの?
……初対面なのに……。」
すると、九条が少しの沈黙の後答えた。
「…お前、あいつの“瞳”を見たか?」
“瞳”………?
その時、私の頭に綺麗な金色の瞳が浮かぶ。
「……うん。見たけど…?」
すると、九条は私の方を見ずに言った。
「…あいつの瞳はもう見るな。
術に慣れてないアホが見ると、“心を読まれる”。」
“心を…読まれる”…?
………って!
術に慣れてない“アホ”って、私のこと?!
私はムッとして九条の横に並んで言った。
「それってさっきの人が“妖関係者”だって言ってるようなものよね?
……九条って、一体何者なの?」