百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜
私は、彼の横顔を見つめながら続ける。
「さっきの人は、九条の仲間なの?」
すると、今まで沈黙を続けていた九条が
ふっ、と私を見下ろして言った。
「あいつは“仲間”なんかじゃねぇよ……。
…お前も、もうここには二度と近づくな。」
…!
今、初めて目が合った九条の瞳は、さっきと同じ怒りを宿したままでいたが
それとは別に、もっと深い“感情”が込められている気がした。
その時、九条が私を見ないまま口を開いた。
「……お前、なんでここに居たんだよ?」
九条の言葉に、私は言葉を詰まらせる。
そして、彼から目を逸らして、私は答えた。
「…だって、九条がここに入っていくのが見えたから……。」
それを聞くと、彼は少し目を見開いて、
逸らしていた私の顔を覗き込んだ。
「何?俺を追っかけて来たの?
へぇー、そんなに俺に興味あるんだ?」
「っ!」