百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



九条は、私を覆い隠すように壁につける。



……ま………待って…?!


一体、何のつもり…?!



その時、私たちの歩いていた路地の近くからいくつかの足音が聞こえてきた。


それは、だんだんと私たちに近づいてくる。



………?



私を抱いている九条の腕の隙間から音のする方を、ちらり、と見る。


すると、そこには不気味な狐のお面をつけた“人間”が歩いていた。







私は、一気に体が硬直する。



なに?!

あいつら………!



九条は、彼らが通り過ぎるまで
ぐっ、と私を抱き寄せ続けた。



心臓の音がだんだん大きくなる。



「ねぇ……あいつら何なの…?」



「黙ってろ。」



九条は、私の後頭部に手を回して
さらに、ぎゅっ、と自分の方へと抱く。


その瞬間、私の心臓はピークに達していた。



お…………

お父さんにもこんなに抱きしめられたことないのに…………!



すると、彼らが通り過ぎた瞬間

九条は私からぱっ、と離れた。



「あいつらに見つかると厄介なんだよ。

……ほら、早くここを出るぞ。」


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