百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜
「竜ノ神の宝石が手に入ったら、給料大幅アップって、本当ですよね?社長?」
遊馬がニヤニヤしながら芝狸に尋ねる。
すると、芝狸は、目を輝かせて答えた。
『当たり前じゃ!大幅アップどころか、土地や建物丸ごとくれてやるわい!』
?!
その言葉に、私と遊馬は目を見開いて
石のように硬直した。
と………
土地と建物を丸ごと?!
そんなこと出来るの?!
……もし貰えたら、おんぼろアパートから早く引っ越してまともなバイトを探したい!
私と遊馬が夢とお金に目を輝かせた
その時だった。
ガチャ…!
周くんが事務所の扉を開けて入ってきた。
「お!周!やっと来たか〜!」
遊馬が周くんを見て口を開く。
すると、周くんはコツコツと歩いて、私の方へと近づいて来た。
少し鼓動が速くなる。
周くんは、少し真剣な顔をして、私を見つめる。
私が周くんを見上げていると、側に来た彼は私に向かって口を開いた。
「佐伯さん。今朝のことなんだけど…。
ちょっといいかな?」