居場所をください。
弁当を買った俺らはソフトクリームを買いに来た。
「貴也買う?」
「美鈴のもらう。」
「はは、そうだね。
貴也甘いのあんまり好きじゃないもんね。」
そういってソフトクリームを買う美鈴。
金は長曽我部さんだけど。
「ん、貴也先どうぞ。」
「さんきゅ。」
美鈴が俺にソフトクリームを差し出し
左手に弁当、右手に美鈴の手を持ってる俺は
そのまま一口もらった。
「どう?」
「めっちゃ牛乳。うまい。」
「ほんと?じゃあ私も~。」
美鈴は食べながらバスへと歩いていった。
明らかに俺らの周りには人だかりができてるけど
佐藤さんと長曽我部さん、そして
なぜか後ろでカメラを回すスタッフたちのおかげで
俺らはなんにも困ることなく買い物ができた。
回りのやつらも、撮影だと思ってるからか
全然近寄ってこねーしな。