居場所をください。



それから私の手首はだんだん痛みを引き、

教室に戻って授業を受けた。

といってもまたプリント。


「美鈴終わった?写させてー。」


また数学。

そして隼也はまた私のプリントを写している。


「自分でやらなきゃ身に付かないよ?」


「ま、いいじゃん。」


よくないと思うけど。


「隼也、俺のも。」


なぜか私の隣の席に座ってる貴也は

写すことすらしないらしい。


「自分で写せよ。」


「いや、自分でやりなよ。」


「めんどくせー。」


こんな二人もテレビだとさわかやなんだよねぇ…。

貴也なんてかわいいし。


「ところで美鈴仕事は?」


プリントを写しながら隼也が聞いてきた。


「このあと打ち合わせ。

もうすぐ曲が出来上がるの。」


「へー、サンプルできたらちょうだい。」


「うん、いーよ。」


「やったね。

俺ファン一号ね。」


「はは、なにそれ。

でもありがと。」



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