居場所をください。
「……あのー、私のことですか?」
「他に誰がいんの?」
いや、なんか……思ってたよりきつい子なんだね…。
「おい華。そんな言い方しなくてもいいだろ。」
「悠斗、そんなフォローされると余計傷つく。」
そんな言い方じゃなければいいの?
私ってやっぱ大したことないの?
「人の彼氏、勝手に呼び捨てにしないでくれる?」
はぁ?なんなのこの子。
めんどくさ。
「颯太もなんでこんな女が好きなわけ?」
「華、いい加減にしろって。
颯太キレるとめんどくせーんだから。」
だから悠斗もだいぶひどいって。
かと思ったら華とか言う子は
また私を見た。
「あんたくらいの子なんて
他にも普通にいるんだからね。
歌も見た目も。
その程度で歌手ってレベル低すぎ。
そんなんで本当に売れるとでも思ってんの?」
……………なんでこの子はこんなに失礼なの。
ほんとイライラする。
「……なんでそんな私をボロクソ言うの?」
「あんたみたいな人が一番嫌いだから。
男好きそうなタイプ。
男を取り込もうと笑顔振り撒いてばかみたい。」
ふーん、なるほどね。
「頭も悪そう。
歌手なんかやめて学校行った方がいいんじゃない?」
はぁ?
「少なくとも華よりは頭いい。」
亜樹が言った。