居場所をください。



莉子ちゃんは隼也見てあわあわしてて

隼也は仕事モードの大谷隼也になってて


私はインスタントのわかめスープを作って

一人、その様子を見守ることに…。


なんとも平和。


「美鈴ちゃん。」


「あ、佐藤さん。

お疲れさま。」


「美鈴ちゃんもね。

これ、見たいんだって?見る?」


そう言って佐藤さんが差し出したのは

お手軽に動画をとれるデジカメさん。


「うん、見たい。」


「じゃあ準備するね。」


佐藤さんはそう言って

パソコンに繋いでくれた。


「はい、イヤホン。」


「ありがと。」


私がイヤホンを耳につけると

佐藤さんは再生してくれた。


『美鈴ちゃん!だいすきー!』


『美鈴ちゃん最高でしたー!

また明日も来るよー!』


『美鈴ちゃん!私も北海道から来てるよー!』


そんな、私へのメッセージが

たっくさん流れた。


そして中には……


『美鈴ちゃーん!!

俺だよ!颯太だよ!

もう今日も可愛すぎ!

あ!これ、美鈴ちゃん繋がりで出来た友達ー!

これで悠斗を連れてこなくて済むよー!

またご飯いこうね!連絡してね!』


はは、そういうのは普通に

電話とかで言ってよね。


他の人ビックリだよ。



< 2,233 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop