居場所をください。
タクシーで数分で会社前に到着。
タクシー代は思ったより安くて助かった。
「ありがとうございました~。」
「父さんにはちゃんと言ってきたのかよ。」
「ううん、抜け出してきた。」
「はぁ?なんで。」
「今弘希のお母さんも来てたの。
長曽我部さんのマンションに。
弘希を心配してね。
だから私が鉢合わせするわけにはいかないと思って。」
「……俺のせいか、悪いな。」
「ううん、私のせい。
全部……」
私がいなかったら
離婚することもなかっただろう。
弘希がバイトすることもなかったし
私のせいで長曽我部さんに
迎えを頼めないなんて状況にだってならなかった。
全部私のせい。
ここはやっぱり
私のいていい場所ではないのかもしれない。