居場所をください。



「長曽我部さんって

昔から金には困ってなかったんですよね?

なんで親父狩りとかしてたんですか?」


「まぁー…ガキの頃ってさ

大人が敵だったりするじゃん。

俺は金とかより、とりあえず

ガキをなめてる大人が調子のってんのが

嫌だっただけ。

まぁ今となっては調子のって

天狗になってる新人とかが嫌いなんだけど。」


「……長曽我部さんってさ、

昔から怖かったんだね。」


「はぁ?今は優しいだろ。」


……それはない。

それはないと思うよ、うん。

そりゃ私や貴也には優しいけどさ。


「まぁ美人局なんかはさ、

相手も援交やろうとしてたわけだし

自業自得なんだよ。」


そういう長曽我部さんに

私も貴也も返す言葉がなかった。


「ま、ひかるは悪さもしてたけど

昔から仲間思いのいいやつなんだよ。」


「おい、親父。

どこから沸いてんだよ。」


「蕎麦出来たから持ってきたんだろうが。」


ここの店主はそういって、

机にお蕎麦を置いた。


「それとさー、サインくれるよね?」


……なんなんだ、それ。

この色紙はどこから出てきたんだ。


「こんな廃れた店においても

あんま宣伝にはならねーだろ。」


「いいですよ。」


貴也はそういって色紙を受け取ったから

私も貴也が書いたあとにサインを書いた。


「ありがとねぇ!」



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