居場所をください。
「……元気な店主だね。」
「昔っからああなんだよ。
でもいい人だけどな。
あの頃俺らをまともに相手してくれる人って
あんまいなかったんだよ。
警察にも毎日追われてたしな。
まぁ今思えば当たり前なんだけど。
だけどあの人は俺らを見下したりもしないし
悪さすれば真正面から怒ってくるし
腹も立ったけど、高校のときさ、
俺らが宝石強盗やったって疑われた時も
信じてくれたのはここの親父だけだしな。
結局全然違うやつらが逮捕されたし。」
「一体どんだけ悪さしてたのさ。」
「お前らも、やりたいことは
さっさとやっといたほうがいいぞ。
まぁ違法行為とか軽率な行動はだめだけど。」
「やりたいことねぇ…
別にないなぁ。」
今が楽しすぎて。
歌が歌えて、ライブまわれて、
貴也がいて、一緒に暮らせて
長曽我部さんがいつもいてくれて……
強いて言うなら、また夏音に会いたい。