居場所をください。
「ところでうちのお兄さんは?」
「あぁ、それなら会社戻ったよ。
ついさっきね。
ご飯は一緒に行ってもいいけど
俺つきだよ。」
「よし、じゃあ早く着替えて行こ!」
「ってか美鈴がお兄さんとか呼ぶの
初めてじゃね?」
「あはは、変な感じ。
お兄さんか。」
………お兄さん…
「………あぁ!!思い出した!
そうだよ、お兄さん!」
「は?なんだよ、急に。」
「さっきの、私を呼んだ人!
あれ夏音のお兄さんだ!」
「え、吉田夏音?
あいつの兄さん美鈴のファンなの?」
「うん、前に一緒に写真とったもん。」
「へー、わざわざ試写会まで来たってことか。」
「まぁただ単に夏音を見に来ただけかもだけど。
映画出てるし。」
「超脇役じゃん。
しかも完全美鈴狙いって感じだったけど。」
「……まぁ、なんかまだ夏音と仲良かった頃、
けっこう私のこと好きみたいなこと
聞いてたけどね。」
まぁ、嬉しい限りなんだけどさ、本当に。