居場所をください。
「………優しく輝くで優輝。
大橋さんは、どんな意味を込めて
優輝って名付けたんですか?」
私がそう聞くと、大橋さんは
さっきとは一変、とても優しい表情をした。
「未来の希望だった。
私には、明るい未来が待ってるんだって
そんな願いを込めた。」
「………そうですか。
…優輝、名前の通りすっごく優しい子ですよ。
私にはちょっと冷たいんですけどね。
それでも、小さくてもなんでも一人でやるんです。
着替えも、トイレも…
………きっと、優輝も待ってます。
優輝は幼いながらにして、
自分の母親がどこにいるかわからない
という事実を知っています。
優輝は来年から幼稚園です。
必ず知ることになります。
みんなには、お父さんとお母さんがいるんだって。
だから、必ず迎えにいってほしい。
送り出してるお母さんを見て
迎えに来てるお母さんを見て
必ず優輝は思います。
どうして僕にはお母さんがいないんだろう、って。
私には和也がいた。
だけど優輝は一人です。
同い年の子供はいません。
どうか、優輝が真実を知る前に
迎えにいってください。
抱き締めてあげてください。
どうか、優輝のことを愛していると
伝えてあげてください。
あそこには、そんな親を
受け入れない子はいません。
あんなにひねくれていた私ですら受け入れました。
お願いします。
もう、悲しい思いをした子供を
増やしたくありません。
お願いします。」
私はそういって、大橋さんに頭を下げた。