居場所をください。



「…本当にもういい?

吉田夏音と会ってかねーの?」


「会って、何を話すの?

今の私に話せることはなにもないよ。」


「じゃあなんで今のやつは会ったんだ?

話すことなんかなかったろ。」


「あいつは家族同然なの。

どんなに嫌いになったって…

………綺麗事かもしれないけど

どんなに嫌いになったって

離れられないのが家族だって

私も和也も、そう願ってる。

家族って言うものがそういうものだって

信じてるから。」


友達でもない

親や兄弟ともまた違う

不思議な関係なんだ、あいつとは。


「………だから、あいつは特別。

夏音とは、またいつか

笑って話せる日が来ると思うから。」


だからその日まで

私は夏音から離れる。

嫌いになる。

嫌いになって、忘れずにいる。

憎んでれば忘れずにいられる。


いつか許せるその日が来るまで

私はもう、夏音とは会わない。


「帰ろ。」


「…わかったよ。

行こう。」



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