居場所をください。
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「………買いすぎじゃね?」
「仕事で使うんだもん。」
それから渋谷を回り、
10着以上の服を購入した。
どうせ、雑誌の撮影で使うから
そういうときに買わないと
あとで必ず困るから。
「貴也はそれだけでいいの?」
ファミレスへと流れ、
ご飯を食べる貴也の横には
小さな紙袋がひとつだけ。
「俺は仕事できたりしねーし。」
なんていうけどさ。
私は知ってる。
この人はとんでもなく
着まわしが上手だってことに!!
本当のおしゃれとは
こういうやつのことをいうんだと思う。
「………で、その荷物もって
これから原宿にいくわけ?」
「う…」
私の横に置かれてる紙袋は
大きなもので、3つ。
確かにこれをもって歩くのは邪魔かもしれない。
「………マンション置いてこようかな…」
「それがいい。決定。」
「え、でも面倒じゃない?
いいの?」
「どうせこっから歩いて10分もかかんねーし
俺は別にいいよ。歩くの嫌いでもねーし。」
「そっか、ありがと。」
やっぱ、今日の貴也は一段と優しい。
前までならそんな気配りできなかったし
おとなになったってことだね。