居場所をください。
そんな長いエレベーターにやっと乗って
5分後には部屋の前へと到着した。
「せっかく戻ってくるなら
お昼ご飯は作ればよかったね。」
「まぁたまには外もいいんじゃね?」
たまにじゃないけどね。
外食率めっちゃ高いけどね。
………まぁ、休みだったから
私もちょっと久しぶりだったけどさ。
「はい、開けました。」
「ん、先入れよ。」
貴也はそういって、ドアを開けて
待っていてくれた。
そういう優しいところ
男らしいところにいつもときめく。
「ありがとね。」
中に入り、靴を脱いですぐにしまう。
玄関はやっぱりなにも置いてない方が
スッキリしてて好きだ。
玄関の棚、貴也のキーケースの横に
私のキーケースも置き、
荷物をもって私は先に廊下を歩いて
リビングへ向かった。
玄関はめちゃくちゃ広いけど
廊下はすごい広いわけでもないから。
なので私は先に
ガチャ…
と、リビングのドアを開けた。
「…………え?」
思考回路、停止。