居場所をください。
「12月31日、私のライブに出てください。」
「……はい?
あれ、聞き間違いかな」
「12月31日、どうしても
感動的なピアノ演奏が欲しいの!
凛音ちゃんのピアノは
素人の私でも泣けるくらい
めちゃくちゃ上手だし
ぜひとも凛音ちゃんにお願いしたいの!
無茶なこといってるのわかってるけど
ぜひともお願いしたいの!!」
「いいよ。」
「……え?
あれ、聞き間違いかな」
「だから、いいよ。」
「……本当に!?」
「うん。」
いや、まさかそんな
即答されるとは思わなかったよ?
「私さ、コンクールで金賞とって
留学してさ、日本で
かなり仕事が来てるのね。
人前で演奏するって本当に気持ちよくて
一人前のピアニストになるために
もっともっと慣れておきたいんだ。
今までのコンサートは多くて5,000人。
でも美鈴ちゃんのコンサートは
15,000人以上入るでしょ?
そんなたくさんの人の前で演奏すること
なかなかないもん。
だから私なんかでよければぜひ。」
「……まさか凛音ちゃんのピアノで
私が歌うことになるなんて…」
「はは、なにそれ。
美鈴ちゃんがお願いしてきたんでしょうが。」
いや、そうなんだけどさ。
こんな簡単に引き受けてくれるとは
思わなかったもん。
でも最高の人材だわ。