俺が虜にしてやるよ。
〜ノアside〜

「おい、アンブロワーズ。」

俺は、中庭で考え事をしていた。

急に聞こえた声に、驚いて振り向くと、そこには学校医の林道が立っていた。  

「ちょっと保健室来い。」


・・・あいつのことか??

「・・・」


林道は、俺が返事をしないとわかると、大きな声で話しはじめた。



「聖、熱が下がらないんだよなぁ〜。けっこう思い詰めてるし〜。心配だから早く戻らないとなぁ〜。そういえば、聖帰れないんだったよなぁ〜。」


「は!?」

帰れないってどういうことだ・・・?


「まず、誰かの支えがないと帰れないな。それと、『ノアに合わせる顔がない』だと。」

「・・・ちっ・・・」 


・・・行くしかねぇか。



「お。聖のことになると素直だなぁ〜」

「笑うな」



ケラケラと笑う林道を一睨みしてから、俺は保健室へと足を早めた。



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