∞1208∞
「あ、いえいえ…。あれ、今ミーティング中じゃ…」


だと思って給湯室に駆け込んだのに。
あー、ついてねーなーああー。

何笑ってんの、うざいから早く消えてくれよ。
愛想笑いしてんだろうが。


「いや、俺今日から此処配属なったんですよ。
名古屋から来ました須磨です。
…名古屋より田舎すね、ここ。」


「あ、そうですか、よろしく。じゃ、失礼します。」



あー最悪最悪。

張り付いた笑顔で頭をかきながら、すり抜けて給湯室を出る。
カツン、ヒールが苛立ちを明確に音に乗せてあたしの体を給湯室から逃げさせようと弾む。
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