婚約者は高校生
「それはできません」
「……。俺の見た目や経歴だけで見合いを決めたのなら、やめたほうがいい」
「失礼だとは思いましたが、それ以外のことも少し調べさせていただきました。それを検討した結果、多賀さんとお見合いをしたいと思ったのです」
意思の強い瞳がまっすぐに俺を見つめる。
「多賀さんでないとダメなんです」
「…俺は女子高生に興味はない」
きびすを返して歩き出そうとすると、「わかっています」という声が聞こえてきた。
大概こうなると女は泣くんだよな。
面倒な。
普通ならそう思うところだが、この子は違った。
彼女は俺の前にすばやく回り込むと俺を見上げた。
その口元には不敵な笑みが浮かんでいる。
「…だからこそです」
「は?」
「多賀さん、私と結婚してください」
断るはずだった見合いの場。
女子高生に逆プロポーズされているはなぜなのだろうか…。