魅惑な彼の策略にはまりました
「今は、どこかの海でサーフショップを経営してるらしいよ」


「うわ、超ありそうなセカンドライフ。絶対、モデル時代の写真飾ってあるよね」


私のツッコミに、宗十郎がおかしそうに笑う。


「こういう四季だから、よかったんだろうな」


「なにがよ」


「誰のことももう好きにならないと思ってた。くだらないけど、失恋のダメージがでかくてさ。自分に価値なんてないって思った。だから、求めてくれる女の子とはどんどん寝た。だけど、全然自分の中は満たされない」


「そりゃそうだよ。愛じゃなきゃ、心は満たされない」


自分で言って思う。
そうか、私もずっと満たされてなかった。
本気で好きになる前に、顔やスペックだけで選んだ男と付き合ってきた。

愛し愛されれば、寂しさは消える。

リリの言う通りだ。
数うちゃ当たるの恋愛しかせず、愛し愛されてこなかった私は、思えば空虚の塊だったんだ。


「宗十郎、もしかして私に自分を重ねてた?」


私の問いに、宗十郎が笑った。


「うん、バリバリ重ねてた。俺と似てる空っぽの四季。合コンばっかして、その後は仕事に没頭して。だけど、本当は熱い気持ちをちゃんと持ってる。誰かと愛し合いたいって思ってる。いつからか、四季は俺の同志だったんだよ」
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