魅惑な彼の策略にはまりました
「四季でもそんなこと言うんだな」


「なによ、悪い?」


「都会の女ムードがいつでも全開だから。てっきり、せっかくのデートなのに、ランチもセッティングしてくれない!って怒るかと思った」


宗十郎はふざけて言っているけれど、たぶん半分くらいは本気で私をそういう見栄っ張り我儘タイプだと思っている。

仕方ないけどね、10年間、本音トークばかり聞かせてきたし。


「パンもお日様の下も、コンビニのコーヒーだって好きだよ」


「ついでに俺といるのも好きだろ」


「うーん、楽しいっていうかいつも通りって感じかな」


楽しくないとは言えない。
そんなことを言ったら、あきらかに嘘になってしまう。

お日様の下の思い出が圧倒的に少ない私たちだから、宗十郎とこんなランチは新鮮で楽しく感じるよ。

ふと宗十郎が、まじまじと私の顔を見て言った。


「そうだ。食べ終わったら、顔いじっていい?」


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