母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編
 中に入ると、一番最初に目に飛び込んで来たのは、
痛いほどの、赤と金の壁の模様だった。

「これって明らかにチャイニーズだ!」

 それが私の印象だったけど、それはみんなも
同意見だったみたい。
 
 チャイニーズとは言っても、チャーハンや
ラーメンはあったから、まあ、日本食の一種
ってことでみんなで納得。

 私はチャーハンと春巻き、寧子がラーメン、
ミチ君がラーメンとシュウマイって感じで
しっかり食べた。

 「美味しかったけど、
なんか、チャイニーズだったよねー?」

 って、私が言うと、

 「そうそう、日本の感覚だと、
日本食って言うと、和食。
ご飯とお味噌汁だもんね」

 それが寧子。

 他のみんなも、みんな同じ意見で、

「期待が大きかったから、
なんかよけいに和食が食べたくなっちゃったね」

 って、ミチ君が言った。
そしたら、寧子が、

「わかったよ、今度は私が作ってあげるよ」

 って。
よくよく聞いてみると、婚約者がいる手前、
花嫁修業に、1年前から料理学校に通ってて、
料理の腕前は、かなりのもんだったんだよ。

「へ~、やっぱり婚約者がいると違うね~」

 私が言うと照れながら、

「そんな事ないよ~」

 って、真っ赤になりながら答えた。
そんなことを話しながら家に帰る途中で、
図書館から出てきたあさひを見つけた。

〈あ、もうすぐ23時なのに、まだ図書館にいたんだ〉

 そんなあさひを見て、
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