龍神のとりこ
「ぅ、、わかった、わかった、、けど、」

コハクがトーコに覆いかぶさりそうなほど近く、身体を寄せている。



『、、ん、シオウの気が消えたか。』

周囲を見回すようなコハクの耳がトーコの唇に近づく。

思わずトーコの声が小さくなる。

「もうちょっと離れて・・」


『いや、近くに潜んでいるのかも・・・』

短髪がトーコの鼻をかすめる。


きゃっ、くすぐったい。。

は、、は、、だめ、くしゃみが、、

必死に口元を手で押さえる。



「何を遊んでいる?」

コハクで遮られていた視界がふいに開けた。



「、、はぁ、、とまったぁ、、」

ふっとコハクが笑った。

「面白い奴だって、ぁ、、っくしゅん!・・言うんでしょ? はぁ、、」


コハクの顔から張り詰めた緊張感が消えていた。
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