年下くんの電撃求愛
本当にカッコ悪い、余裕のない言葉だ。
この人の前では、自分をうまく制御できない。蓋をしてもネジをしめても、好きという感情が溢れ出てくる。
押さえの効かない勝手さに、呆れられてしまっているかもしれない。だから。
「なってる……よ?」
聞こえてきた本河さんの声には、一瞬、耳を疑った。
「……え?」
「もう……なってる」
「なに……」
「わたし、鷹野くんのこと……好き、だよ」
すぐに、意味を理解できなかった。
「なん、で……」
信じられなくて、途切れ途切れに言葉を落とし、俺は本河さんを見つめた。
「な、なんでって……」
本河さんはたくさん瞬きをして、瞼を伏せる。
そしてぐっとくちびるを結ぶと、目線を合わせて、ふるえる声で言った。
「好きにならない方が、おかしい、でしょう……?」
「……っ、」
胸がふるえた。
これは、夢じゃないんだろうか。
「あー……もう……っ、」
はあーっと息を吐き出して、俺は脱力し、本河さんの肩口に顔を突っ伏した。
ぴたりと接着した体同士。速い鼓動が、伝わってくる。
「……やめてください、不意打ち」
本河さんの口から、俺に向けられた好き、が聞けるなんて、思わなかった。