年下くんの電撃求愛
あばれる心臓を制御できないでいると、キイ……と倉庫の扉が開き、誰かが中に入ってきた。
それが誰か、とは、言わずもがなで。
わたしは目に力を入れて顔を上げると、その人物ーー鷹野くんを、思いっきりにらみつけた。
「……すみません。さっきはふざけすぎました。俺ーー」
「~き、昨日から、どういうつもりなの……っ!?」
怒りと恥ずかしさで、しぼり出した声は、ふるえていた。
他の社員に聞こえないよう、けれど感情をあらわにした声で、わたしは続ける。
「キスしたり、す……好きだなんて言ったり、さっきだって……~年上をからかって楽しい!?」
「からかって……?」
「~っ、だって鷹野くんがわたしみたいなのを好きになるわけがないでしょう……!?もしかして指導で気にくわないことがあったのかもしれないけど……だからって、こういうからかい方はひどいよ!!」
ひどい。悪趣味。最低。一息に続けた文句を、鷹野くんは、しばし黙って聞いていた。
かと思うと、一歩、二歩。容易にわたしとの距離を詰め、了承なく、隣にすとん、としゃがみこんだ。
「ちょ……、」
「……ひどい?」
間近にせまった鷹野くんの顔に、思わず、言葉をのみこんでしまう。
薄茶色の瞳でわたしを見つめる鷹野くんは、低く、感情の読み取れない声で、こう告げた。
「……ひどいのは、あなたの方じゃないですか」
トンーー、と。
わたしの背後にあった段ボールの山に、鷹野くんが、手をついた。