年下くんの電撃求愛
「いえ。ちょっといいように言ってみただけです。でも、幼い頃からハサミを触ってたので、カットは得意だと自負してるんです。だから……」
鷹野くんが、一度言葉を切り、そっと、わたしに向かって手を伸ばす。
ちょうど肘が伸びきる距離。肩口に垂れていたわたしのひっつめ髪に、鷹野くんの指が触れた。
毛先を軽く指先に巻きつけ、わたしの長い髪を持ち上げると、鷹野くんは言った。
「……いつか、本河さんの髪。切らせてください」
とても真摯なまなざしが、一心に、わたしに注がれていた。
鷹野くんみたいな人に、真っすぐ見つめられながら懇願されて、いったい誰が、その申し出を断ることができるだろうか。
ほおに熱がのぼるのを感じながら、わたしは目を伏せ、こくりとうなずいた。