正義の味方に愛された魔女2
「今日は容疑者二人を視て欲しいんだ…。

第一容疑は息子にかかってる。
母親は息子を溺愛していて、庇っている可能性が高い。
二人とも精神不安定でね、付き添いで父親が……百合の元旦那が一緒に同席する……。

ごめん百合!俺もさっき、一緒にこっちに着いてから知ったんだ」


「……うん、龍二は悪くないよね。
変だなって思ってたけど。
龍二、あの人に会ったこと無いでしょ。だから視えなかったんだね。
誰かを警戒してる気持ちは視えたんだけどね。
『触るな』って思ってたよね。
触らなきゃ視えないのに変だなぁって。


佐伯雅也は元夫……ビックリするよね。


それよりさ……何なのよいったい!
奥さんか息子さんが、雅也のお母さんを殺したかもしれないの?

何それ!
私と居るより幸せになってるんじゃなかったの?
雅也の築いた家庭が、こんなことになってたなんて…」


「ごめん。把握できて無かった。
父親は再婚だという報告は上がってたんだ。
再婚前まで調べて、百合の名前が記された報告書は、さっき届いたらしい。

初めからシロで線上から外されていたからノーマークだった。
判ってたら会わせなかったよ。依頼しなかった。

…視るのは母親と息子だけ。
父親には触るな……って言っても、二人を視れば父親も視えるよな……。

……よし!この事件に百合が関わるの、やめよう!」


「そんな無責任な事できないよ。大丈夫。
奧さんと息子さんの前だし、状況が状況だし、
ツラッと知らん顔するよ。
向こうもまさか再会を懐かしんだり出来ないでしょ?
28年間一度も会ったこと無い人だもん。大丈夫。やるよ」


《何か起きたら……いや、起こりそうになったら、全力で守るから》

「龍二はここでいつも、私の体だけじゃなくて心も守ってくれてる。
今日だって。信じてるから大丈夫」





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