正義の味方に愛された魔女2
③ 隼人の謝罪とお願い
次の夜、夕食後に隼人がうちにやって来た。
「荒川さん、母さん、夜遅くに邪魔してごめん」
「邪魔じゃないぞ?団らんしに来たんだろ?
恐怖の語り合いにならん様に俺が居てやるさ」
「お……お願いします」
「ご飯は?………………あ、食べてきたのね、じゃお茶入れて来るから座ってなよ」
「ど、どうぞ……お構い、なくー」
《珍しいな、隼人がおどおどしてるの》
「…だってさ、魔女怖ぇよ…。聞こえないだろうけど、さっきからビシバシ怒られてんだ…」
《お、恐怖の語り合い、もう始まってたか…。
とりあえずまず、バイトの子の件を謝れ。
もう中で謝ってるだろうが言葉で。な?》
「なぁ…所々、話が見えなくなるから俺にも聞こえるように会話して欲しいんだが…」
「『ごめん』」
そうだ。龍二にストッパーになってもらわなきゃ…。
「ねえ隼人。天使、居たでしょ?穢しちゃダメだよ?」
「沙耶ちゃん、気持ちと言葉が一緒だよな、素直だし。
そういう子いないから…嬉しくなってちょっと…いや、しこたま構った。
母さんの店の大事な従業員、からかって遊びました。ごめんなさい。
でも、何だか楽しかったよ。いや、からかって楽しかったんじゃなくてさ……」
「うん、わかってるよ。そうでしょ?そうなの。人を明るくできる子なの。ね、天使でしょ?
だから、好きでもないのに愛想ふりまくんじゃないのよ。
ちょっと隼人を美化しすぎてるからね…そうだ、好きじゃなくてもヤれちゃう奴だって言っちゃおー!」
「……言ってくれてもいいよ……」
「冗談だよ。沙耶ちゃんが間違って隼人を本気で好きになって、今の天真爛漫さが無くなったら、困るのよ。
隼人が好きになったら、話はまた別だけどね。
そういう対象に出来ないのであれば、自分に好意を持っている女の子に思わせ振りな態度をとるのはやめなさい」
「はい…すみませんでした」
「で、どうするの?
『目の保養にしますー』って。
隼人は悪魔だよって言ったら『あんな素敵な悪魔なら魔界に移り住みたいですー』って」
「おぃ、そのファンタジー発言は百合のせいでもあるんじゃないか?
変な女って、うつるんだな…男にもうつるか?…かもな…?」
頭を抱えていた隼人がポツリポツリと話し出した。
「本気が視えたら言うよ…。
彼女がいても、本当に好きで付き合ったことがないって。
好きじゃなくてもヤれちゃう奴だとは言えないけど。
誰にでもあるレベルの嫌な面が許せなくて、人を好きになったことがないってさ。
もし…もしもだけど、視ていて好きになれたら、ちゃんとするよ。
その時に沙耶ちゃんがどう思ってるか、だけど。
あの子は、妹みたいな感じ…なんじゃないかなぁ。
どっちにしても、今は誰かを好きになれる気がしない…」
「遊び半分で、からかわないなら、それ
でいいよ。
頭ポンポンや、ほっぺツンツンはさ、女の子は勘違いするよね?
キュンキュンしちゃうよね?
そう思われるの解ってて、好きでもないのにやらないでよ?
触るなとは言わないよ。
だけど普通にしてよ普通に」
普通って難しいけどね…。
「はい…肝に命じておきます」
「自分の息子がタラシなんて情けない…。
悪魔だよ隼人は。女の敵だわ!やっぱり隼人、あんたキンヨ『百合!それは今日最後まで話して、気が変わらなかったら、にしてやろうな?』……そ、そう…だね」
龍二のブレーキが高性能で良かったね…。
「…やっぱり、魔女の制裁か…」
腹をくくった隼人だった……。
「荒川さん、母さん、夜遅くに邪魔してごめん」
「邪魔じゃないぞ?団らんしに来たんだろ?
恐怖の語り合いにならん様に俺が居てやるさ」
「お……お願いします」
「ご飯は?………………あ、食べてきたのね、じゃお茶入れて来るから座ってなよ」
「ど、どうぞ……お構い、なくー」
《珍しいな、隼人がおどおどしてるの》
「…だってさ、魔女怖ぇよ…。聞こえないだろうけど、さっきからビシバシ怒られてんだ…」
《お、恐怖の語り合い、もう始まってたか…。
とりあえずまず、バイトの子の件を謝れ。
もう中で謝ってるだろうが言葉で。な?》
「なぁ…所々、話が見えなくなるから俺にも聞こえるように会話して欲しいんだが…」
「『ごめん』」
そうだ。龍二にストッパーになってもらわなきゃ…。
「ねえ隼人。天使、居たでしょ?穢しちゃダメだよ?」
「沙耶ちゃん、気持ちと言葉が一緒だよな、素直だし。
そういう子いないから…嬉しくなってちょっと…いや、しこたま構った。
母さんの店の大事な従業員、からかって遊びました。ごめんなさい。
でも、何だか楽しかったよ。いや、からかって楽しかったんじゃなくてさ……」
「うん、わかってるよ。そうでしょ?そうなの。人を明るくできる子なの。ね、天使でしょ?
だから、好きでもないのに愛想ふりまくんじゃないのよ。
ちょっと隼人を美化しすぎてるからね…そうだ、好きじゃなくてもヤれちゃう奴だって言っちゃおー!」
「……言ってくれてもいいよ……」
「冗談だよ。沙耶ちゃんが間違って隼人を本気で好きになって、今の天真爛漫さが無くなったら、困るのよ。
隼人が好きになったら、話はまた別だけどね。
そういう対象に出来ないのであれば、自分に好意を持っている女の子に思わせ振りな態度をとるのはやめなさい」
「はい…すみませんでした」
「で、どうするの?
『目の保養にしますー』って。
隼人は悪魔だよって言ったら『あんな素敵な悪魔なら魔界に移り住みたいですー』って」
「おぃ、そのファンタジー発言は百合のせいでもあるんじゃないか?
変な女って、うつるんだな…男にもうつるか?…かもな…?」
頭を抱えていた隼人がポツリポツリと話し出した。
「本気が視えたら言うよ…。
彼女がいても、本当に好きで付き合ったことがないって。
好きじゃなくてもヤれちゃう奴だとは言えないけど。
誰にでもあるレベルの嫌な面が許せなくて、人を好きになったことがないってさ。
もし…もしもだけど、視ていて好きになれたら、ちゃんとするよ。
その時に沙耶ちゃんがどう思ってるか、だけど。
あの子は、妹みたいな感じ…なんじゃないかなぁ。
どっちにしても、今は誰かを好きになれる気がしない…」
「遊び半分で、からかわないなら、それ
でいいよ。
頭ポンポンや、ほっぺツンツンはさ、女の子は勘違いするよね?
キュンキュンしちゃうよね?
そう思われるの解ってて、好きでもないのにやらないでよ?
触るなとは言わないよ。
だけど普通にしてよ普通に」
普通って難しいけどね…。
「はい…肝に命じておきます」
「自分の息子がタラシなんて情けない…。
悪魔だよ隼人は。女の敵だわ!やっぱり隼人、あんたキンヨ『百合!それは今日最後まで話して、気が変わらなかったら、にしてやろうな?』……そ、そう…だね」
龍二のブレーキが高性能で良かったね…。
「…やっぱり、魔女の制裁か…」
腹をくくった隼人だった……。