正義の味方に愛された魔女2
いつもよりだいぶ早く店を閉めて、二階の自宅でデートの準備……って、デートなんて何年ぶり?
いつも一緒に行くのは警察署や買い出しで、一緒に過ごすのは家。
龍二とデートなんて初めてだなぁ。
何を着ていけばいいかな…。
ワンピースに、誕生石で作ったネックレスとブレスレットを合わせてピアスもお揃いにした。
商品にするつもりが、気に入って私物化してしまったセット…。
化粧直しをしていて気が付いた…。
あ…髪、髪。
いつもは下ろすか縛るかハーフアップだけど、
スッゴイ久し振りにコテで巻いてたら時間がかかって、迎えに来ると言っていた閉店時間過ぎになってしまった。
日頃からおしゃれしてないから、こういう事になるのよね……。
でも龍二が来るまでにはなんとか間に合ったよ…。
「ただい……ま……百合、ちゃんとおしゃれしたんだな。感心感心」
《おぃおぃ……綺麗になり過ぎると、緊張するんだけど……》
「おかえりなさい……慣れない事をすると時間がいつもの倍かかるねー。
………え?…だってさ、
龍二とデートなんて初めてだなぁって思ったら、なんか頑張っちゃった」
「頑張ってくれたのか…そうか、可愛い可愛い」
『可愛い』って言われて喜べるのは30までね……なんて、昔は自虐的に言ってたんだけどなぁ。
甘やかされるのに慣れて感覚が麻痺して来たのか、素直に嬉しいじゃない?
もの珍しそうに巻き髪をもてあそぶ手が優しい。
「俺も着替えたらすぐ行くぞ?今夜はタクシーで。リミッターの意味だけじゃないけど、始めの1杯くらい飲んでくれよ?」
あぁ…これは本格的にするんだね…。ほんと、解ってるのにドキドキするし、解ってるから、もう今からキュンキュンしちゃうんだけど。
大人の余裕を保てる自信ないわ…。
「うん。今日は視えないほうがいい気がする…」
「もう全部、解ってるなら、本番は視えないほうが楽しみだろう?乙女としては」
玄関を出たところで腕を組まされる。二人のデフォって……忘れてないのね、やっぱり。
「今日は……今日も、綺麗だな」
「ありがとう。龍二だって、素敵だよー。カフスとかポケットチーフなんて持ってたんだね。
褒めてくれてるの、さっきから視えてるからね、改まって言ってくれなくても充分、嬉しいよ?」
「いや、もう始まってるから。
視られていてもなんでも、今日は言葉で言うって決めてるんだからな」
「ふふっ……はい了解!」
いつも一緒に行くのは警察署や買い出しで、一緒に過ごすのは家。
龍二とデートなんて初めてだなぁ。
何を着ていけばいいかな…。
ワンピースに、誕生石で作ったネックレスとブレスレットを合わせてピアスもお揃いにした。
商品にするつもりが、気に入って私物化してしまったセット…。
化粧直しをしていて気が付いた…。
あ…髪、髪。
いつもは下ろすか縛るかハーフアップだけど、
スッゴイ久し振りにコテで巻いてたら時間がかかって、迎えに来ると言っていた閉店時間過ぎになってしまった。
日頃からおしゃれしてないから、こういう事になるのよね……。
でも龍二が来るまでにはなんとか間に合ったよ…。
「ただい……ま……百合、ちゃんとおしゃれしたんだな。感心感心」
《おぃおぃ……綺麗になり過ぎると、緊張するんだけど……》
「おかえりなさい……慣れない事をすると時間がいつもの倍かかるねー。
………え?…だってさ、
龍二とデートなんて初めてだなぁって思ったら、なんか頑張っちゃった」
「頑張ってくれたのか…そうか、可愛い可愛い」
『可愛い』って言われて喜べるのは30までね……なんて、昔は自虐的に言ってたんだけどなぁ。
甘やかされるのに慣れて感覚が麻痺して来たのか、素直に嬉しいじゃない?
もの珍しそうに巻き髪をもてあそぶ手が優しい。
「俺も着替えたらすぐ行くぞ?今夜はタクシーで。リミッターの意味だけじゃないけど、始めの1杯くらい飲んでくれよ?」
あぁ…これは本格的にするんだね…。ほんと、解ってるのにドキドキするし、解ってるから、もう今からキュンキュンしちゃうんだけど。
大人の余裕を保てる自信ないわ…。
「うん。今日は視えないほうがいい気がする…」
「もう全部、解ってるなら、本番は視えないほうが楽しみだろう?乙女としては」
玄関を出たところで腕を組まされる。二人のデフォって……忘れてないのね、やっぱり。
「今日は……今日も、綺麗だな」
「ありがとう。龍二だって、素敵だよー。カフスとかポケットチーフなんて持ってたんだね。
褒めてくれてるの、さっきから視えてるからね、改まって言ってくれなくても充分、嬉しいよ?」
「いや、もう始まってるから。
視られていてもなんでも、今日は言葉で言うって決めてるんだからな」
「ふふっ……はい了解!」