正義の味方に愛された魔女2
「今晩、引っ越し祝いに二人で外食な?
閉店時間の少し後に帰るから、おしゃれして待ってろよ」


……何を企んでいるのか解るけど、
言ってくれる言葉が嬉しい……。
龍二だって、バレバレでもちゃんと言葉で伝えたいと思ってるんだ……。


今晩、予約してあるレストランでディナーでしょ?
そこで龍二はとても大切な話があるのよね?


解っていても、ドキドキする。
だって、フレンチでディナーだよ?

龍二は覚えていたんだね。ボランティアのスカウトの時のあの会話。

あの時聴こえた心の声は、実はこんな感じ……。

《ふ~ん……『乙女の夢』だな。俺でよければ叶えてあげるけど……》


当時は『あと10歳若かったら叶えてもらえる相手だったかも…惜しかったね、私。』…なんて思っていたのに、

本当に連れて行ってもらえる事になるなんて……。




「今晩、荒川さんとデートですか?いいですねー美男美女の大人カップル。
百合さん最近また綺麗になったし…恋愛はアンチエイジングですね!

今日、引っ越しのお手伝いに隼人さんも来てたんですね。帰りにこっちに寄って行かれましたよ?
お話できてラッキーでした!

でも今日は頭ポンポン、してくれませんでしたねぇ…肩をトントンでしたけど。
今日も素敵でしたよね?隼人さん」


隼人、今度は『普通に接するさじ加減』をなんとか間違えなかった様だね。


「沙耶ちゃんさぁ……自分の息子のことを『素敵でしたよね?』とか聞かれて『そぅねー素敵よねー』なんて言う母親、居ると思う?気持ち悪いでしょ、それ」


前より強い想いではあるけど、ファン心理で盛り上がっている様にも視えるので、ひとまずここは経過観測……。


「百合さんって、隼人さんに辛口ですよねぇ……甘々だったら確かに気持ち悪いかも……ははは」






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