甘いささやきは社長室で



「お待ちしておりました、桐生社長」



すると続いて出迎えたのは、黒いジャケットに青のワイシャツ、胸に花を刺した椎葉社長。

彼は僕たちを見つけると、すぐさまやってきて頭を下げた。



「本日はおめでとうございます」

「ありがとうございます。当店の人気フードメニューはもちろん、ドリンクも取り揃えおりますので、どうぞごゆっくり」



椎葉社長は丁寧に挨拶をし、また来客の対応に追われるようにせわしなく店内奥の方へ向かう。

とりあえず挨拶はしたし、あとはマユちゃんと端でゆっくり過ごして頃合いを見て帰るか。

そう、受付を終え続いてやってくるマユちゃんに話をしようとした。



「あら、桐生社長じゃないですか!どうも〜!」

「え!?あ、あぁ、どうも……」



ところが、それは突然話しかけてきた同業他社の女性社長によって阻まれた。



< 198 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop