無垢なメイドはクールな彼に溺愛される
 ***


 ――週末。



「ねぇユキ、崎田はどう?」

 掃除をしているユキを真優が覗きこんだ。




「どうって――またお嬢さまはもぉ」



 あと半年もすれば、真優は結婚して青木家を出て行く事になる。


 本当はユキを引き連れてお嫁に行きたい思うが、さすがにそういう訳にはいかない。


 ならばせめて、
 自分がここにいるうちにユキが幸せを掴む姿を見届けたい。

 いやむしろ見届けなければならない!


 大好きなユキが寂しい思いをしないように、
 傷つくことがないように、

 優しくて強くて素敵な恋人ができますように……。


 そう思っている真優は、暇さえあればユキにまとわりついていた。


「崎田ってちょっと強面だけど、ヤクザ映画の若頭みたいでカッコイイじゃん!
 氷室先輩のところの警備会社から来てるでしょ、でね、氷室先輩に会った時に聞いてみたんだけどね

 なんかね崎田ってああ見えて結構モテるらしいよ、ウヒヒ

 今はうち専属だけど、今までもね行く先々で評判もよくて大体そこのお嬢さまだったり関係者の女の子の中で崎田のファンができたりして、

 バレンタインになると毎年山のようにチョコレートが届くらしいの!」
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