チェロ弾きの上司。


朝起きると、喉が痛い。鼻がつまってる。寒気がする。だるい。

昨日廊下で倒れてたから、風邪ひいたな、こりゃ……。

枕元の体温計で測ると、38.2度。
あちゃー。

生理痛と風邪のダブルパンチはつらすぎる……。

這うようにキッチンまで行き、バナナを食べる。
薬を飲み、またベッドまで戻る。

出勤時間になっても、よくならない。

始業時間が近づくのを待ち、会社に電話をかけた。

出たのは佐倉さん。良かった。

「おはようございます。望月ですが……」

『望月さん⁉︎ どうしたの、その声⁉︎』

「風邪ひいてしまいまして……。真木さんは出社されてますか?」

『ううん、まだ。社長もまだ。休むなら言っておくよ?』

「すみません……。熱があって、動けないので、休ませていただきます、とお伝えください」

『了解。何か急ぎの仕事で、やっとくこと、ある?』

「すみません、あたしの机のいつものところに業務リストとマニュアル入れてあるんですけど……」

『はいはい。出したよ』

今日中にやらなければいけない仕事を数件お願いして、電話を切った。

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