いつか孵る場所
「はあ…」

親の事を考えるとやはり気が重い。

ハルの拒否反応が酷すぎる。

− よくもトラウマになるような酷い事をするな… −

母の事を思うと腸が煮えくり返る。

学歴とか家柄とか、そういうことで人を決め付ける。

情けない。

そういう人間が親戚中ウジャウジャいるので親を抑えた後も戦い続けなければいけない。

− ハルを連れて、前の病院に戻ろうかな −

なんて現実逃避を考えてしまう。

でも、逃げたら駄目だ。
何を言われようとも自分の気持ちを貫き通さねば。



さて、どうしようかな。
ハルの妊娠は間違いない。
それまでに親に会わせようにもショックで流産してしまったら元も子もない。
妊娠が確定するまでは何事もなかったかのように過ごそうかな、と考えている。

きちんと出たらそのまま親の元へ行って婚姻届の証人欄に記入してもらう。
本来なら改めてお伺いとかそういうのをしないとうるさいと思うが、妊娠が確定した時点で透に残された時間は少ない。

ハルも短期決戦の方が精神的にも良いと思う。

そう考えると少しは気分も楽になってきた。

問題は、更にその外野。



- ネチネチ、やられるだろうな -

透はまた大きなため息を吐いた。
< 130 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop