いつか孵る場所
「…ばくだん」

家に帰るとハルは家のスタンドミラーで自分の全身を見つめていた。
特に変わったところはない。
そっとお腹に手を当てる。
別に何も感じない。

今は。

でも、どうやら爆弾は命中してしまったようで。
少なくともあの高石家の両親が崩壊するくらい大きな衝撃を与えるだろう。
近々、あの母親に会わないといけないと思うとそれに気分が滅入ってしまった。

それと透にはどう言おうか迷っている。
ハルも透ももうそこそこの年齢だし、まだこの時期はいつ流産してもおかしくはない。
先走って万が一があると二人とも途方に暮れるだろう。
もう少し、様子を見てからにしよう。
病院も今週中に一度行って、それから報告でもいいのではないかと思っている。



透と再会してからまだ1ヶ月しか経っていないのに。
周りがこの事を知ったら呆れ返るだろう。
特に透は色々言われるのが目に見えてる。
ハルは職場にも報告はしないといけないし、大竹の事もまだ引っかかっているから頭が痛い。
産休、育休を取って復帰するのか、退職するかどうかも決めないといけない。



それに…ナツ。
まだ妹のナツには何も言っていない。
医学部5年生のナツ、忙しいのはよくわかるので姉の恋愛・結婚話に付き合わせるわけにもいかない。
これもまた、落ち着いたら連絡を入れようと思っている。



色々考えたら頭が痛くなってきた。
ハルはベッドに寝転んで横になった。
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