いつか孵る場所
「う〜…」

朝、ハルは透を煽った事を後悔した。
朝方30分ほど寝ただけで、眠くて仕方がない。

「はい」

透はハルに少し甘めのミルクティーを差し出す。

「ありがとう…」

ハルはカップを両手で持った。
透はというと平気な顔をして新聞を広げて読んでいた。

「ハル、今週当直代わって貰って有休入れるから、金曜からなっちゃんのところに行こうか」

「えっ…うん。
じゃあナツに連絡を入れるわ」

「入れなくていいよ。驚かせたいのもある。
とりあえずは大学に行ってみよう。
ちょっと挨拶したい人もいるんだ」

慌ただしくなりそうな週の始まりだ。



それよりも今日をどうやって乗り切るか…。
ハルはミルクティーを飲みながら考える。
考えたところで何も解決しないのだけれど、考えないと見えない恐怖に襲われそうで怖かった。
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