さくらの花が舞う頃に





「水川先生と付き合ってないって………

じゃあお前、まさかまだ大橋さんのこと…………」







「……………好きだよ」






俺の本当の気持ち。



それを戸山に伝えると、戸山は大きく目を見開いてそのまま固まった。




そりゃ固まるよな。 だって…………さくらはこいつの彼女なわけだし。



いきなり彼女のことを好きっていうやつが現れたら、そりゃ固まる…………




「…………嘘だろ」



「は?」



戸山がまた呆然とつぶやいた。




つか、何だよこいつ。 さっきから嘘、嘘って。



俺そんなに嘘つきじゃねーし。



「なにが?」



ちょっとだけムッとしながら戸山に問いかける。



すると、戸山は俺の目をまっすぐ見つめながら言った。





< 448 / 463 >

この作品をシェア

pagetop