大人の恋は波乱だらけ!?
「何故そこまで利益に拘るんですか……?」

「会社は利益を上げてこそ成り立つ、只それだけだ」


社長の言葉に高梨部長は言葉を失くす。
彼は今何を思っているのだろう。
哀しさだろうか、怒りだろうか?
それとも……悔しさだろうか?
私には分からない、分からないけど……。


「利益を求める事だけが本当に正しいんでしょうか?」


気が付いたら私は、会議室の中に体を滑り込ませていた。
驚いた様にこっちを見る社長と高梨部長。
そんな2人に私は深く頭を下げた。


「いきなりお邪魔して、話しの腰を折るような真似をしてすみませんでした」

「それは構わない。だが、君の言葉は聞き捨てならないな」


社長は鋭い目で私を見ていた。
ああ、何で私はこんな事をしたのだろうか。
自分でも分からないけど……。


「桜木、お前は下がっていろ」


高梨部長は私の前に立つ。
まるで私を守るかの様に……。
大きなその背中、でもいつもより少しだけ哀しそうに見えた。

そうだ、私は彼を守りたかったんだ。
いつもは守られっぱなしだけど、今度は私が高梨部長を守りたい。
その一心で体が動いたのだ。


「どきなさい、今は彼女と話しているんだ」

「話なら俺が……」

「大丈夫です」


自ら高梨部長の横に立ち、社長に視線を向ける。
そんな私を見て社長は少し驚いていたが、直ぐに興味深そうに顔を緩めた。
< 247 / 514 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop